モルモット貸し出し事業(ホスティング)について

  Guinea pig hosting business

概要

 近年、学校を取り巻くさまざまな要因、教員の働き方改革、授業カリキュラムの変化、鳥インフルエンザ、アレルギー等で学校での動物飼育が困難になり、減少の一途を辿っています。
 
 また、動物福祉の観点からも特に哺乳類や鳥類などの飼育は推奨される設備・手間・環境整備などを考慮すれば学校での理想的な飼育は難しくなります。
 
 しかし、子供達にとって、バーチャルやロボットではないリアルな動物との関わり合い、特に一時的、イベント的な触れ合いではなく、自身が餌を与え、掃除をし、元気はあるか、お腹が空いていないか、暑くないか、寒くないかと心配する気持ちは、他者への思いやりを育て、命の大切さを学ぶ機会になると思います。
 
 特に私たちと同じく体温を保ち、感情の豊かな哺乳類や鳥類は生きた教材として最適です。
 
 そこで私たちは、学校で動物を飼う際に障壁になる、費用の問題、長期休暇等の世話の問題、アレルギーが出た際の問題、動物が病気になった際の問題等を解決し、従来の飼育舎での飼育のように一部の生徒だけが関わるのではなく、教室や共用スペースなど子どもたちが生活する空間で飼育することにより、常に子どもたちが関われるような飼育ができるように、匂いや抜け毛が少なく、比較的大人しく、ゲージで飼育もしやすいモルモットを選び、獣医師が自身で飼育しているモルモットを、学校・子供達にホストファミリーになっていただき、預かってもらう(ホスティング)を始めました。
 本来、動物は終生飼育を基本とし、死を体験することも、子どもたちにとっては大きな学びだとは思いますが、一定の期間でも楽しく可愛がって飼育の体験をしていただければ大きな意義があると信じています。

 

 事業詳細

 

  1. モルモット一匹を一定期間学校に貸し出します。1ヶ月間を最低貸与期間とし、最長ホスティング開始から学年終了時までとします。飼育機材、ホスティング期間中に必要な飼料は獣医師会が費用を負担します。
  2. 貸与する動物は動物病院で一定期間飼育され健康が確認されたモルモットです。
  3. 長期休暇中は獣医師が預かることもできますし、ホームステイ等で預かっていただいても結構です。
    土日や祝日による連休等は学校あるいはホームステイでの飼育をお願いします。
  4. アレルギーの児童等、飼育の継続に問題が生じた場合は速やかにモルモットを引き取ります。
  5. 動物が病気になった場合は速やかに獣医師会までご連絡をお願いします。担当獣医師が無償で治療をいたします。
  6. 1年間終了し学校が希望する場合はモルモットの無償譲渡も可能です。この場合のその後の取り扱いは一般の学校飼育動物とします。
  7. 貸与前に一定期間の飼育が可能かどうか学校と詳細に打ち合わせをさせていただきます。
  8. 導入時、獣医師による飼い方教室等を実施いたします。
  9. 導入前、終了後に児童、教職員へのアンケート調査をお願いします。
  10. 学校内、児童の自宅へのホームステイ中などいかなる原因で死亡してもその責任は問いません。
  11. もし飼育途中にモルモットが死亡した場合は獣医師が子供達に死亡について説明をいたします。
  12. 飼育中に児童が、モルモットに噛まれるなどのケガをしても獣医師会は責任をおいかねます。

 

申込後のながれ

 

  1. ホスティングが決定次第担当獣医師から打ち合わせのご連絡をいたします。
  2. 導入の日時と期間、飼育学年、飼育場所等飼育環境の確認、休みの時の飼育について、など打ち合わせをさせていただきます。
  3. 導入事業で飼育法などを子供達にお話しし、ホスティングを開始します。
  4. ホスティング期間が長期の場合、途中でモルモットの健康確認をいたします。
  5. 終了時、子どもたちの質問などの授業を行い引き上げます。

    ※ モルモットの体調不良などで加療が必要な場合はホスティングを中断しモルモットを引き上げる場合があります。

 

申込方法

 
申込用紙に記入の上、愛知県獣医師会にファックスでお申し込みください。